通常級とはここが違う!支援級の入学準備〜松本家の場合〜

この記事は独白系ライター 松本怜が書いています。

特別支援学級という選択

「発達障害」という言葉の認知が高まりだして、早幾年。

障がいを持つ子供への支援も、以前に比べ、ここ数年で充実してきたように感じる。

公立の小中学校に設置されている「特別支援学級(以下支援級)」もその支援のひとつだ。

通常の学級は、その学校の規模にもよるが、大体1クラス30人前後の子供に対して、指導する教員は1人という体制で学年別で一斉に授業を実施している。

対する支援級は、児童8人に対して、教員1人が基本的な配置となっている。

支援級には、知的障害児以外にもさまざまな特性をもつ子供が通っており、それぞれの実態に合った学習、支援を実施してくれている。

我が子が通う学校では、1年生〜6年生までの学年混合クラス編成で、4〜5名ずつ程度がふたつの教室に別れて授業を受けている。

前年までは、低学年(1〜3年生)と高学年(4〜6年生)に分けてのクラス編成となっていたが、我が家の長男が入学することになったため、このような変更があったのかもしれない。

というのも、長男の入学前、我が家は既に長女が支援級に在籍しており、従来の編成のままだと姉弟が同じクラスになってしまうことが考えられた。

この二人は姉弟喧嘩が頻回だったり、お互いを意識しすぎてしまうところがあるため、入学前に長女の担任を通して対応を相談していた。

もし双子など、きょうだいで支援級に入級するにあたり、我が家のような心配事があれば事前に相談しておくといいだろう。

支援級の入学準備

さて、前置きが長くなってしまったが、ここからは本題である『支援級の入学準備』について話していこうと思う。

これは「松本家の場合」であり、学校や子どもによって必要なものも変わってくるので、あくまで参考程度に読んでもらいたい。

必要な学用品は、基本的には通常級(普通級)と変わらない。

そこに+‪αで必要なものを買い足す形になる。

上の画像は、我が家が追加で用意したもののリストだ。

学校の方針により、通常級の児童に混じって授業を受ける『交流』というシステムがある。

在籍は支援級だが、交流級として通常の学級にも席が設けられる。

交流の有無や頻度は学校により様々だが、我が子は毎日の給食(現在はコロナの影響で中止されている)や図工、音楽、生活などの普段の授業に加え、運動会や遠足、学校祭など学力の遅れが影響しにくい科目やイベントを中心に交流している。

子どもによっては、ほぼ毎日交流級での授業に参加することもあるため、交流級に常備しておく防災頭巾や、支援級の教室から移動する際に授業に必要なものを入れていくレッスンバッグが必要になった。

このレッスンバッグも学校に置いてくるので、普段家から持っていくものとは別に用意する必要がある。

さらに、長女は今年から『音楽バッグ(音楽の授業で使うリコーダーなどを入れておく袋)』が必要になったため、追加でもうひとつレッスンバッグを用意することに⋯

長男もそのうち必要になるので、二人合わせて6個ものレッスンバッグが必要ということになる。

次に、着替え一式と歯みがきセットについて説明したい。

通常級では、着替えというと体操服のイメージが強いと思うが、支援級の場合は保育園のように着替え用の洋服一式をロッカーに入れておく。

下着と上下の洋服、靴下をワンセットにして袋に入れる。

そのため、学校に置いておくぶんを考慮して多めに服を用意しておかなければならない。

歯みがきセットに関しては、通常級でも必要になるところもあるが、我が子の学校では支援級のみ給食後に歯みがき指導があるので、これもロッカーに置いておく。なお、歯ブラシは定期的に新しいものを持たせて交換する。

コップと歯ブラシ、コップ袋。保育園等で使うものと変わらないと考えてもらえればいいだろう。

また、リストには書いていないが、我が子の学校の支援級では図工の授業でボンドや両面テープを使うことが多いので、おどうぐばこに常に入れているし、多いと月イチで買っている。

同様に、カラーペン(水性・油性どちらも)も使用頻度が高いのでロッカーに常備だ。

通常級では高学年で始まる調理実習も、支援級独自の活動として年に数回行われるので、低学年でもエプロンが必要になる。

さらに、支援級では毎年〜隔年で一泊二日の宿泊学習を実施しているところもあるので、参加する場合は修学旅行に持っていくようなお泊まり用具一式が必要になる上、宿泊にあたってかかった費用を支払うことになる。(我が子の学校は、一人6000円程度)

子供により必要なものは違う

個人的には、ここが通常級との一番の違いではないかと思う。

通常級の場合は、クラスで一斉に「これを用意してください」という形だが、支援級は子どもの発達度合いや特性により必要になるものが違う。

たとえば、定規やコンパスなどを通常級が一斉購入する場合でも、子どもの学習状況により通常級よりも一年遅れで購入指示がある、なんてことも少なくないし、卒業まで使用しないこともある。

我が子の学校では、通常級の場合、さんすうセットの内容物は授業での必要に応じて学校から貸し出されるか、継続的に宿題で使用するなど、持ち帰りが必要な場合は、学校を通して単品購入(計算カードのみなど)する。

支援級にも貸し出し用のものがあるが、子供9人に対して2セットしかないため、交代で使うことになっている。

我が子の場合、算数の授業ではブロックやおはじきがほぼ必須の状況で、他の子が使っていると授業が進まないなんてことも珍しくない。とはいえ、二人が独占してしまうと他の子の学習に影響が出てしまうため、姉弟それぞれに用意することになった。

できれば、あの名前つけ地獄は味わいたくなかったが、学習に必要と言われたら仕方ない。

カトラリーセットはスプーンとフォークがセットになっているものを購入。

我が家ではEDISON製のものを使用している。

また、長男がまだうまく箸を持てないので補助箸も持たせ、状況によって併用してもらっている。

学校によっては、通常級が箸の日でも給食室からスプーン等を貸してもらえるが、我が子の学校は個人で用意する。

その他にも、バレエシューズがうまく履けず毎回とんでもない時間をくってしまう長男は、マジックテープ式の上履きを使用している。

バレエシューズの倍ほどのお値段なので、できれば早めにマジックテープから卒業してもらいたいところだ。

また、長女は肌が病的に弱く、日焼けをすると水ぶくれになってしまったり、冬場は水を使うと手が赤切れまみれになってしまうので、日焼け止めやハンドクリーム、プールの時期にはラッシュガードとラッシュレギンスが必須だ。

授業で使用するドリル類も、通常級とは異なるものを購入しているので、購入したぶんだけ別途で費用を支払わなくてはならない。

このように、子どもによって購入する物品は本当にさまざまだ。

実は意外とお金がかかる

重ねてになるが、これらはすべて通常級と同様のものを買った上で、追加で用意するものだ。

6年間で考えると、細々したものも含めて数千円ではきかない金額がかかってくる。

入学時から必要になるものも多いので、通常よりも多めに予算を用意しておくと安心だろう。

ここで、特別支援教育就学奨励費制度について紹介したい。

これは、支援級に在籍する児童にかかる教育費用の一部を国や地方自治体が補助してくれる制度となっている。

就学援助制度の支援級版と言えばわかりやすいだろうか。

当市の場合、給食費、物品購入費、課外活動費、通学費(公共交通機関を利用する際の費用など)が補助対象となっており、一年生に限り入学準備費用も対象に含まれる。

支給は一学期に一回なので、三学期制であれば年に三回支給されることになっている。 

ちなみに今年度は、新型コロナウイルスによる長期休校の影響で、特例として二学期制になったため、11月末が初回の支給日となっている。

申請は学校を通して行うため、配布された申し込み用紙に必要事項を記入し、学校に提出する。

自治体により違うかもしれないが、支給方法は学校にお金を受け取りに行く方法と、指定した銀行口座に振り込んでもらう方法がある。

学校受け取りであれば費用は特にかからないが、銀行振込だと手数料が保護者負担になるので、少々面倒だが筆者は学校受け取りで受給している。

肝心の金額はおいくらなの?という話だが、支給上限は就学援助の半額となっている。

たとえば、給食費が5000円だった場合、就学援助が全額公費負担なのに対して、就学奨励費は半額の2500円が補助される。

支援級に在籍する児童は、就学援助とこの就学奨励費制度を同時に申請することができるが、受給できるのはどちらか一方のみとなるので注意しよう。(どちらも認定された場合には、就学援助が優先される)

また、就学援助と同様、就学奨励費制度にも所得制限があるので誰でも受給できるわけではないが、就学援助よりも受給の可否を決める所得水準が高く設定されているので、就学援助が不認定になった場合でもこちらは受けれる可能性がある。

(我が家は、認可保育園の保育料が4万円を超える所得の世帯だが、就学奨励費を受給できている)

とはいえ、追加で購入するものが多く、就学援助にギリギリ認定されなかったという家庭では、全く足りないということもあるだろう。

筆者の子どもが通う学校のように、追加で用意するものが多い学校では、完全にこれでまかなうのは少し難しいかもしれない。

とはいえ、このような補助があるのはありがたい限りだ。

うちは二人ともが受給しているので、事実上、給食費が一人分タダになっている。

物品購入費や、送迎が難しいときのデイサービスの利用料でマイナスになるのが、痛いところではあるが。

入学準備を楽しもう

支援級って学習の進度や支援の手厚さが違うだけじゃないの?と思うかたもいるかもしれないが、少なくとも我が家は、通常級に比べて金銭的な負担が増えている。(送迎など、金銭面以外の負担ももちろんある)

学校や子どもにより、通常級と大差なかったよーというご家庭もあるかと思うが、「支援級は金がかかる」と覚悟しておいたほうが賢明だ。

備えあれば憂いなし。

家庭の財政事情さえ考えなければ、子どもと一緒に学用品を選ぶのはとても楽しかったので、利用できる制度をうまく使いながら、読者諸君にも入学準備を楽しんでもらいたい。

この記事は独白系ライター 松本怜が書いています。

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